介護タクシーは普通のタクシーとは違って、お客様に対する安否確認や現状把握に注力します。その日はじめて乗られるお客様のＡＤＬやご気分の状態なども、ご家族やご本人からも可能な限り把握するようにしています。それが常連のお客様となると、日々の体調の変化などにも気を配ることになりますので、とつぜん理由が不明瞭で、定期的な予約のキャンセルをされたりすると、なにがあったのだろうかとまるで家族のように心配することになります。
そういう事例がつい最近ありました。当タクシーではお客様との連絡にＳＭＳを利用しているのですが、前日に常連様から翌日の予約をキャンセルするとのメッセージがありました。文面はそれだけで、理由も書いていません。夜だったので電話するのは憚れたので、メッセージの返信で「具合悪くされたのですか」とお聞きしても返信がない。翌朝になっても返信がないので、施設管理者に電話して何かあったのではないか調べてもらうことにしました。施設も把握していなかったので一時は大騒ぎになったのですが、結果として、天気が悪そうだからキャンセルしたということがわかりました。返事をしなかったのは単に寝てしまったからというだけ、やれやれでした。ほんとにここまで心配する必要はあるのかと少し自信を無くすこともあるのですが、心配を棚上げしたおかげで重大な事態を見過ごしたということになる方がよっぽど後悔するのではと思ってこの姿勢は保ちつつあります。おせっかいタクシーですね。
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