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老々介護


定期的に総合病院の受診をされているお客様がいます。年齢は八十代くらいとお見受けするご婦人で車いすのご利用。その方に同年代と思しきご主人が同行していくのですが、道中はお二人でいおいろおしゃべりしながらの小旅行になります。「この道は中学校に行くときに自転車でよく走ったね」とお母さんが言えば「ちゃうちゃう、それは反対方向の道や。自分の行ってた学校くらい覚えとかな」などとお父さんが切り返す。病院通いと言えども、車で外を走るというのがいかにも楽しそうという感じで、ほほえましくなります。昨今では、老々介護の弊害のようなことをいろいろ言われていますが、こういうご夫婦を見ていると、この瞬間の老々介護はお二人にとって至福の時間ではないのだろうか思えたりもします。長年連れ添ったご夫婦が、人生の晩年に本当に寄り添いながら力を合わせて生きていくという風景は感動的でもあります。たぶん、必要なのは老々介護をなくすということではなく、こうした老々介護を周囲がお節介しすぎずにゆるーくサポートして、何かあったときは機敏に動ける体制を確保しておくということではないでしょうか。

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